小児皮膚科
小児皮膚科
新生児期から幼児期、小学生、中学生と成長するにつれ、皮膚の状態は変化をしていきます。当院では個々のお子様の年齢(月齢)、皮膚の状態に応じた細やかな配慮を心がけています。スキンケア外用指導も行い健康な皮膚を維持できるように診療を行っております。
乳幼児期のアトピー性皮膚炎は、大人と違い食物アレルギーを合併する例が多いことが特徴です。また、成長に伴いアレルギー物質も変化していきます。当院では定期的ににアレルギー検査を行い、早期にアレルギー物質を発見し、悪化因子の除去ができるようにしています。生後7ヶ月から採血によるアレルギー検査を行っております。これ以前の月齢では不正確な結果が出るため、離乳食の進む7ヶ月以後で行います。
小児の皮膚はデリケートです。副作用も起こしやすく、症状、状態、部位に合わせた細やかな治療が必要です。また、皮膚の感染症も合併しやすく、早期に発見し治療ができるようにしています。
正式には伝染性膿痂疹といいます。虫刺されやあせも、アトピー性皮膚炎などによる、湿疹をかいたりすることで皮膚に傷ができたり、転んだりしてできるすり傷に黄色ブドウ球菌やレンサ球菌といった細菌が入りこんでおこります。特に温度と湿度の高い夏に発症しやすく、皮膚の抵抗力のの弱い0~6歳の小児に多く見られます。
治療は、抗生剤の内服、外用などを行いますが、可能な限りガーゼで覆います。入浴は石鹸を使用してもよいですが、シャワーにとどめ湯ぶねにはつからないようにします。プール(スイミング)は完全に治るまで禁止です。皮膚に傷ができることによって発症します。爪が伸びていないかチェックしましょう。鼻の穴の中にも原因菌がいます。鼻をいじるのをやめましょう。
ポックスウイルスによる感染症です。スイミングで感染することも多いですが、感染源が不明なケースもあります。最初は少数ですが発見が遅れたり、様子をみていると自家接種により多発します。湿疹が合併する例も多いです。自然消退することもありますが、1年以上要することも多く、かなり大きくなってしまうこともあります。感染症ですのできょうだい間などでうつってしまうこともまれではりません。当院では、積極的に摘除を行っています。潜伏期間もあり、増えていくスピード早いので、数が少ないうちに発見し、早期に治療することが大切です。
便や尿の刺激により生じる皮膚の炎症です。カンジダ症(腸管に常在しているカビ)が合併することもあります。特に下痢や便がゆるい状態では悪化しやすく、ひどいと皮膚に傷ができて痛みがでることもあります。とびひをおこしたりもします。
治療は、皮膚炎をおさえるステロイドの外用、傷やとびひが生じるときは抗生剤の外用を行います。皮膚の保護目的で、保湿剤や亜鉛化軟膏も併用します。特にデリケートな部位であり、オムツで覆われ外用剤の吸収度の高い環境にあり注意が必要です。